2015.11.28
2日間お世話になったサンマリーナホテルから大荷物を運び出すことから始まった3日目。
今日は平和学習です。
2クラスごとに3つのコースにわかれ、各クラスのバスには平和ガイドの方に一緒に乗っていただき、様々な説明を受けながら進みます。
1組・2組は「道の駅かでな→佐喜眞美術館→糸数壕→ひめゆり平和祈念資料館」、
3組・4組は「嘉数高台→白梅の塔→ひめゆり平和祈念資料館→糸数壕」、
5組・6組は「佐喜眞美術館→糸数壕→ひめゆり平和祈念資料館→魂魄の塔」に行きました。
「道の駅かでな」には嘉手納基地を一望できる展望フロアや学習展示室があります。見渡す限り基地が広がっているのを目の当たりにして事前学習だけではわからなかった実際を垣間見ることができました。
「嘉数高台」は沖縄戦最大の激戦と呼ばれる過酷な戦いの舞台となった場所です。展望台からは普天間基地の全景が見えます。曇り空で残念ながらその先の米軍が上陸した海岸は見えませんでしたが延長線上にある滑走路を見たり、トーチカという防御陣地も見学したりしました。
「佐喜眞美術館」には丸木位里・俊夫妻の描いた「沖縄戦の図」があり、その大きな絵の前で館長の佐喜眞さんや学芸員の方から、絵に込められた平和への思いや今の沖縄についての話を伺いました。また屋上からは隣接する普天間基地を望むことができます。
全クラスが行った「糸数壕(アブチラガマ)」は陸軍病院の分院として「ひめゆり隊」の女学生たちが看護活動を行っていたところです。一人一つずつ懐中電灯を持ち、ヘルメットをかぶり、ガマの中を歩きました。全員が電灯を消してすぐ隣の人すらわからないほどの暗闇も体験しました。
「ひめゆり平和祈念資料館」も全員行きました。自分たちと同じ年頃の女子学生たちがことを証言VTRや展示品から学び、戦争で亡くなった学徒隊全員の名前や写真のある部屋で今ある平和について思いを巡らしました。
「魂魄の塔」は米軍の収容所から出た住民が遺骨を収集し最初に建立した地元住民のための慰霊塔、「白梅之塔」は戦没した白梅隊員及び教職員の鎮魂と世界の恒久平和を祈念して建立された塔です。
それぞれがそれぞれの場所で、平和ガイドの方から「これからの自分たちのための平和学習」「ものは語らないけれど人間が何かを考えることによってものは語り始める」「兵士とはいったい誰なのか」などというキーワードをいただきながら「平和」について考えました。
今日からお世話になるホテルについてからは、白梅学徒看護隊に所属していた中山きくさんのお話を伺いました。沖縄県立第二高等女学校に入るまで、入学してから白梅学徒看護隊として看護に従事するまで、病院が解散してから戦争が終わるまで、実際に沖縄地上戦を体験した方の貴重なお話に熱心に聞き入っていました。
夕食後にはホテルの方にご挨拶し、しおりに修学旅行中に心に残ったこと、学んだことを記入する時間と、今日はクラスによって見学した場所が違うので感想を共有する時間を持ちました。
今日は沖縄の歴史と現実を学ぶ充実した一日でした。今日学んだことを家に帰ったら家族に伝え、友だちとも共有し合いたい、という生徒からの発表もありました。
明日はいよいよ最終日です。