2018.12.22
全校クリスマスがアリーナで行われました。
管弦楽班による J.S.Bach の Jesus,Joy of Man’s Desiring、 全校生徒の「あめにはさかえ」の合唱の後、聖書の先生による聖書朗読と祈禱、有志の合唱団クリスマスクワイアによる M.Haydn の Domine Deus、W.A.Mozart の Ave verum corpus で始まりました。
講師は、田園調布雙葉中学校・高等学校校長の滝口佳津江先生で、「主は共におられる ~more than I can be~」というお話をしてくださいました。滝口先生のお母様は鷗友学園の卒業生、お姉様は元鷗友学園の社会科の先生で、先生が小さい頃、お母様はよく鷗友学園の校歌を歌っていて、いつの間にか私も覚えてしまいましたと、校歌の一節“慈愛と誠実と創造と かくて我が世の光たれ”を歌ってくださいました。
岡田惠和作詞、渡辺俊幸作曲・編曲「おひさま~大切なあなたへ」の詩を読みながら、先生がピアノを弾いてくださいました。この歌は、人と人との深いつながりを歌いながら、神様から日々注がれるおひさまのような光を想い起こさせます。神が人となられて、私たちと同じ目線で私たちへの愛を示してくださるのがクリスマスなのです。
平成元年のクリスマス、新婚の二人はバチカンでローマ法王に直接祝福されるという喜びの体験をしました。翌年のクリスマス、8月に生まれた赤ちゃんがたった4時間の命で亡くなったという悲しみの中で迎えました。
先生は、ここで「ふたりの母」と出会いました。一人は、赤ちゃんが亡くなったことを知らないまま、不安で食事が喉を通らなかった自分に、「そんなことでどうするの」と厳しく叱ってくれた同室の、その後二度と会うことのない「母」。赤ちゃんが生まれるまで、多くの人に支えられ、いま、赤ちゃんの命を救う為に多くの医療関係者が徹夜で頑張ってくれていることを忘れていた自分の思い上がりを気づかせてくれました。
しかし、その後、「布にくるまれた幼子」を先生は抱くことになります。悲しくて、家にこもった自分を、いつものように食事を作り、孫を失った悲しみと、子が苦しんでいることの悲しみの二つを背負いながら、普段通りに自分に接してくれた「母」……。
このお話は「鷗友学園報」の特別号でご紹介します。
お話の後、「もろびとこぞりて」合唱のあとクリスマス献金があり、中学3年生以上がヘンデル「メサイア」を管弦楽と共に合唱、聖書の先生の祈禱で終わりました。全校生徒がクリスマスについて思いをはせる心豊かな時間を持つことができました。
その後自教室に戻りホームルームを行いました。今年全員が登校するのは今日が最後で、明日からは冬休みです。
写真提供:石綿写真工房