鷗友徒然草

【鷗友徒然草】高校1年生がTouch the futureの医療体験に参加しました【第四回】

DATE : 2025/02/10

本校の高校1年生の医療体験レポート、今回は第四回フィールドワーク編です。

ーーーーーーーーーーーーーーー
<第四回 フィールドワーク編>
体験前から企画していたフィールドワークについてです。

隠岐で牛を飼っている畜産農家の方のところでは最初牛舎に行って、牛にえさをやる体験をさせていただきました。その後隠岐島前病院で腹膜透析をしている町議会議員の友人と一緒にお話を聞かせてくださいました。その方は本来であれば人工透析を受けたいのだけれど、島ではそれができないので腹膜透析を受けているそうです。隠岐が好きで離れたくない、ということでした。お二人とも隠岐島前病院には常勤の専門医がいないけれど、それを不安に思ったことはないとのことでした。それは総合診療医の先生方の人柄や腕を信頼しているし、もしものときにはドクターヘリがあるからだそうです。また、政治と医療の関わりについても話を伺うことができました。毎年島からおこなう島根県への要望の話もあり、2023年は総合診療医を増やして欲しいと要望し受け入れられたため、2024年は看護師を増やすことを求める予定だ、と伺いました。また病院に頼り切りにならないように、予防医学にも力を入れているそうです。

牡蠣の養殖をしている方は、隠岐のブランドである岩牡蠣の養殖に初めて成功した方です。船に乗って実際に養殖場をみせてもらい、岩牡蠣を作る過程の話を聞きました。この方も、病院にかかるとしたら隠岐島前病院に行く、もっと大きい病院は松江にあるけれど、行くにはフェリーで3時間かかり、日帰りでは大変なので宿泊が必要になり費用もかかる、なので、できるだけ島前病院でみてもらいたいとおっしゃっていました。

隠岐に移住してきた方は、もともと小学校の先生で、島の小学校の先生がしたいと言って隠岐に下見にきたときに隠岐の景色に一目惚れして移住し、小学校の先生をしたあと、今はガイドや島の施設の職員をしていらっしゃいます。大阪に住んでいた経験があり、島と都会の違いを伺うことができました。隠岐で先生をしていたときは子どもの数が少ないため教え子が少なく、また地域でばったり会うことも多かったため、都会よりも教え子の成長を間近で見られることが嬉しかったそうです。また島で生活していると頂き物がたくさんあって冷蔵庫がいっぱいになる、と話してくださいました。医療的な面でいうと、都会だと眼科や耳鼻科など専門の病院がたくさんあるけれど、島では月に数回と決まっているので予約がいっぱいでそこはちょっと不便、けれども総合診療医の先生がいらして横断的に見てもらえるのは安心、ということでした。

病院で体験をする前に島民の方たちのお話を直接伺うことができたのは、隠岐という今まで関わったことのなかった場所の良さや文化を知るいいきっかけになりましたし、医療体験中もフィールドワークをしたからこそわかる隠岐の話を伺うことができた場面も多く、貴重な経験になりました。また、医療を提供していくうえでその地域のことや住民の方の暮らしを知り、そこに住んでいる方の思っていることに耳を傾けることの大切さを学ぶことができました。
ーーーーーーーーーーーーーーー

第五回(最終回)は2月13日掲載予定です。

前の記事【鷗友徒然草】高校1年生がTouch the futureの医療体験に参加しました【第三回】
次の記事【鷗友徒然草】高校1年生がTouch the futureの医療体験に参加しました【第五回(最終回)】
トップページへ

Copyright Ohyu Gakuen Girls’ Junior and Senior High School All rights reserved.