鷗友徒然草

【鷗友徒然草】高校1年生がTouch the futureの医療体験に参加しました【第五回(最終回)】

DATE : 2025/02/13

本校の高校1年生の医療体験レポート、最終回の学会発表編です。

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<第五回 学会発表編>
夏の医療体験では本当に充実した日々を過ごし、たくさんの学びを得ることができました。この体験を秋に富山県南砺市でおこなわれた第3回日本地域医療学会学術集会で「高校生の地域医療体験学習」として発表しました。
参加は希望者のみでしたが、私は高校生で学会に参加できるということがとても貴重だと思い参加することにしました。隠岐島前病院には高校生は4人行きましたが、そのなかで学会に参加したのは2人です。私は学園祭でもこの医療体験について発表をしたので、それをもとにして発表できるということで登壇することになりました。
ほかの地域の5つの病院で体験した高校生と共に発表があり、私は隠岐島前病院が患者さんの幸せを一番に考えて医療を提供していること、また多職種連携がとても印象に残っていたので「患者さんを幸せにする医療」というテーマで発表しました。
発表の際しては、まず原案を作り、その後Touch the futureの代表の人や、医療体験の時もお世話になったメンターさん、また一緒に隠岐島前病院に行った高校生に見てもらいました。そうして改善点を聞きブラッシュアップするということをZoomを使って繰り返しおこない、ひとり8分のスライドと発表を作りあげました。
学会発表の前日に富山に行き、参加する高校生やメンターさんの前で模擬プレゼンをおこない、意見をもらい、改善し、最後までよりよい発表にむけ励みました。夜には他の高校生たちと親交を深めることもできました。
本番は、私はあまり緊張するタイプではないということもあり、今までの改善点を活かし、発表できたと思います。聴衆が熱心に聞いてくれているのを感じることができましたし、質疑応答にも答えることができました。高校生全員の発表の後、3グループに分かれてディスカッションがありました。ディスカッションのテーマが発表に即したテーマだったので、その際に各地からいらした医師の先生方や医学生の方のお話を聞くことができました。もちろん終わった後に「こうすればよかった、こういう発表の方が隠岐島前病院の良さが伝わったな」という反省もありましたが、その感情も今後に活かしていきたいと思います。
隠岐島前病院以外で医療体験した高校生の話も、体験内容的には似ていても、着目する点や感じたこと、そこから発展させていく方法がそれぞれ違って勉強になりました。例えば私は、今回の体験を現在の日本社会の問題に落とし込もうと考えたとき、少子高齢化や医療資源不足の解消と関連づけて考えました。しかし別の高校生は命の尊厳について考えたり、生活保護的視点をもって調べたり、自分には思いも寄らない観点がありました。ディスカッションの時には医学生、研修医、ベテラン医師などからたくさんの発言を聞くこともできて、あらゆる面から学会に行って良かった、と思いました。

医療体験に参加する前は「なりたい医師像を明確にしたい」という気持ちがありました。実際に医療体験をしてみて、たくさんの患者さん、医師から話を聞き、「患者さんから『この先生にみてもらえてよかった』と思ってもらえるような医師になりたい」という目標ができました。担当した患者さんに、どのような先生に診てもらいたいですか?聞いたところ「どんな話でも真剣に聞いてくれ、どんな質問にも真剣に答えてくれる人」ということでした。そしてその患者さんの主治医の先生がまさにそういう人でした。私はどの科を専門としたいかなどは決めきれなかったのですが、患者さんに寄り添う姿勢を学ぶことができたので、どの診療科に行くとなったとしても活かしていきたい、この体験を将来に活かしたいと思いました。

今回Touch the Futureの医療体験に参加させていただいて、貴重な体験をたくさんさせていただくことができました。自分の目標がはっきりし、医師という仕事に対する憧れがより強くなりました。
この医療体験に応募できるのが高校1〜3年生で、私はまだ1年生だったので、応募するか少し迷ったときもありました。しかし、選考のときだけでも、自分の強みは何なのか、自分がどうして医師になりたいのか、どういう医師になっていきたいのかなど、自分のことを深く見つめ直し、自分の将来に対する気持ちを整理できるいいきっかけにもなりました。少しでも興味を持ってくださった方は、ぜひ積極的に応募してみてください。
最後になりますが、今回医療体験や学会に参加するにあたって支えてくださったすべての皆様に感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

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